病院には様々な職種の人が働いています。医師や看護師、臨床検査技師のように、患者と直接関わる職業以外にも、患者と直接関わることはないけれど院内を陰で支える縁の下の力持ちのような存在として働く人もいます。そんな仕事の中の一つに、中央材料室での業務があります。中央材料室は略して中材とも呼ばれており、医療物品や日常消耗品の請求に払い出し、納品といった管理業務に加えて病棟や手術で使う物品の滅菌、洗浄そして消毒業務を行なっています。中央材料室には、院内で使用する物品を安全に確実に供給する立場にあります。病院としての機能を維持するために、大変責任のある業務と言えます。
中材の仕事は、院内感染を防ぐ重要な役割を担っています。中材での仕事の一つ、物品の滅菌作業の工程を見てみましょう。滅菌作業は、消毒とは違って医療物品の表面についた微生物を完全に死滅させなければいけません。滅菌作業は、まず物品を水洗いすることから始めます。物品は精巧なものが多いため、丁寧に洗う必要があります。水洗いが終わったら、物品を業務用の自動洗濯機にかけます。物品が乾燥したら、並べてシーラーで滅菌パックします。そしてパックされた物品を滅菌します。滅菌のやり方は二通りあります。121℃の高圧蒸気による滅菌と、高温に耐えられない物品用にダイサイドガスを使う滅菌です。
中材は清潔区域の為、単独での作業が多いです。真面目にコツコツと働きたい人に向いている業務内容です。また手術や救急にも関わりがあるため、自然と医療知識が学べます。中材の求人の多くは医療物品の洗浄、滅菌作業のみを行なうスタッフの募集でパートやアルバイトとしての雇用が多いです。また、人材派遣会社を通じて採用を行なっている病院もあります。ただし、実務経験者から管理職としての求人は正社員としての雇用もあります。
● 参考
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